マネキンの全て

Maestro 現代巨匠伝

マネキンのすべて 続編1996年〜2000年

マネキンミュージアム

川口 健(かわぐち・たけし)

1950(昭和25年)
福岡県生まれ
九州産業大学付属高校にて建築を学ぶ
1972(昭和47年)
(株)京屋 原形室に入社(希望に燃えてマネキン原型師を目指す!)
1977(昭和52年)
福岡県美術展入選
1978(昭和53年)
福岡県春日市文化美術展出品/スポーツマネキン開発
1979(昭和54年)
〜以降、リアルマネキンをメインとして毎年度開発
1981(昭和56年)
「 Euro Shop 81」日本から初出展
この年以降1993 年の「Euro Shop 93」迄、毎回コレクションを出品
1982(昭和57年)
〜以降、毎年度新ブランドコレクション開発発表
1991(平成 3年)
〜以降、 原型開発及び研究開発とマネキン全体のディレクションを行う
1996(平成 8年)
着脱式スカルプチャーヘアマネキン開発
2001(平成13年)
部品がいらない新構造のオールポリウレタンマネキン開発発表
2002(平成14年)
新方式のリフトアップスタンド開発発表
2005(平成17年)
新タイプのオブジェボディ開発発表
2009(平成21年)
新しい見せ方と着せ方が可能な新構造により「特許取得」
2010(平成22年)
現在(株)京屋の原型ディレクターとして原型開発一筋に専念
20XX(XXXX年)
人生最後の年、何を考え何を創っているだろうか、
…その眼には何が見えていたのか!

川口が初めてマネキンと出会ったのは、京屋の業務内容を知るため、マネキン工程部署、結髪、彩色、生産、原型の開発など全部署を見学した時だ。川口は、何もないところから様々な人の手を通して生まれてくるマネキンに驚き、人が持つ創造性豊かな感性の素晴らしさに感嘆した。 特に、粘土原型の制作を目の当たりにした時の衝撃は、今でも記憶に新しい。静まり返ったアトリエで、かすかに聞こえる音楽とヘラを動かす音、原型作家達が黙々と制作に打ち込んでいる後ろ姿。川口は、まるで憧れの女性に巡り会った様な感動を覚えた。当時、マネキンに関する知識も技術も皆目無かったが、ただ「自分も作りたい」の一心で、1972年京屋に入社することとなった。以来、原型制作一筋に打ち込んできた。 『シャン』などの先鋭的な作風に常に取組み、マネキンを制作し続けるということは、どれだけのマネキンを作ったかではなく、どれほど人を納得させ感動を与え、いかに魅力的な仕事を重ねたか、ということだと川口は語る。

どんな難題にも意欲的に挑戦を繰り返してきたことで自然と培われ、ある日突然「能力の花」の開く瞬間を、何度となく経験した川口は、自身の好きな言葉「形は言葉を凌駕する」をまさしく体現してきた。 「今日も直感を信じ、自分とは何かを考え、更なる新しいマンネリを目指して…」という信念を持つ川口は頑固一徹だが、後進を指導する姿は、まるで兄貴分のような優しさに溢れている。

1994年作 時代を自由に編集するスタイリッシュなレディ

1985〜1988年作 自立した女性の美しさを表現

1986〜1988年作 クラシカルエレガンス

1996年作 エレガントキャリア

1985〜1986年作 自立した女性の美しさをリアルに表現した『シャン』

1988年作 アクティブなポーズと新鮮な表情を持つ