The museum of mannequins 2008

1米金融大手リーマン・ブラザーズの経 営破綻(リーマン・ショック)を発端 とした世界金融危機(世界同時不 況)は、急速な景気後退を招きました。全体として小売業が低迷する中で、ネット通販は過去10年間に飛躍的な成長を遂げていました。2008年の調査では、消費者向けネット通販の売り上げが6兆890億円と、第1回調査時(1998年)94倍にも上り、コンビニは7兆9426億円で31%増、百貨店が7兆3813億円の20%減となっており、百貨店の厳しさに対し、ネット通販の著しい伸張が際立っています。ただし、そのネット通販の拡大とともに右肩上がりの成長を遂げてきた宅配便は、景気低迷の全般的な影響を受けて、2008年度の取り扱い個数が前年度比0.6%減となり、統計を開始した1984年以来、はじめてのマイナスを記録しました。

ファッション分野では、低価格と品ぞろえの豊富さを武器にした、売上高世界3位 (翌2009年度は1位)のスウェーデンの衣料品専門店『H&M』が1号店を銀座にオープンしました。一方、インポート高級衣料品・服飾雑貨は 、2008年の市場規模が前年比10.2%減の1兆643億円と低迷の傾向になりました。

この年に調査会社が実施した、遊園地・テーマパーク経営企業112社の実態調査でも、厳しい結果が報告されました。2008年の収入高合計は6409億1300万円、前期比1.2%の減少が見られるとのことでした。行政機関の「家計調査」でも、2008年の「入場・観覧・ゲーム代」に関する1世帯あたりの支出は、前年比13.4%減の2万2582円であり、景気悪化から、消費者のレジャー費用削減傾向がみられると報告しています。