マネキンの全て

Maestro 現代巨匠伝

マネキンのすべて 続編1996年〜2000年

マネキンミュージアム

石田 準(いしだ・ひとし)

1942(昭和17年)
新潟県三条市生まれ
1965(昭和40年)
武蔵野美術大学 造形学部 美術科 彫刻専攻を卒業
1968(昭和43年)
(株)ローザに入社
1970(昭和45年)
行動美術展奨励賞受賞
1971(昭和46年)
行動美術展奨励賞受賞
1973(昭和48年)
行動美術展奨励賞受賞
第5 回現代日本彫刻展入選
1974(昭和49年)
行動美術展会友賞受賞
1976(昭和51年)
行動美術展会員
1995(平成 7年)
紳士ハードヘアマネキン『ロルフ』制作
1997(平成 9年)
婦人リアルマネキン『シルヴィ』制作
2009(平成21年)
永眠(享年68歳)

1965年武蔵野美術大学造形学部を卒業して以来、石田は金属を素材とした抽象彫刻の制作活動を精力的に続け、多数の作品を残している。 石田がローザに入社した1968年頃は、マネキンの全盛期で、作っても作ってもマネキンが足りないほどであった。 そんな時代を経て来た石田は、ベビーからアダルトまで全てをこなせるオールラウンドの原型師として、数多くのヒット作を手掛けてきた。

また、制作に要する時間は非常に短く原型室の中でもずば抜けており、特に改造などはお手のもので、大変なスピードだった。 1995年発表の『ロルフ』は、フォーマル・カジュアルのどちらでも使えるアダルトな紳士ハードヘアマネキンで、海外では複製されたダミーが数多く出回ったほどである。 手掛けたマネキンは、ファションデザイナーとのコラボレーションや、様々な素材を活用した物など、その数は計り知れない。

数々のヒット商品を生み出して来た石田は、いつも全てにおいて全力投球で作品に向かい、原型師の宿命として、絶えず新しい物作りに挑戦していた。 そんな石田は後輩たちに「自分の実力の100%以上の仕事をしなさい」と叱咤激励をしながら、40年以上もの長きにわたりローザの礎を作り上げて来た。

1997年作 フォーマル系の婦人リアルマネキン

1995年作 アダルトな紳士マネキン『ロルフ』

1976年作 『MICRO COSM』

1973年作 『祭』

1974年作 『作品』

1995年作 アダルトな紳士マネキン『ロルフ』

1995年作 アダルトな紳士マネキン『ロルフ』