JAMDAブログ

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2018年01月09日

[  JAMDA 海外研修ツアー レポート 2017.12.7~12.12 アメリカ・ニューヨーク  ]

株式会社モードセンター
本社企画設計室
デザイナー 齋藤菜穂子

今回の研修は「限られた時間をいかに有効に活用するか」が、私の中で一番の課題でした。
事前に視察先が分かっていた為、そこで見たいものや触れたいものをある程度は予想して赴いたつもりでしたが、やはり現地に行くと、日本の感覚とは全然違うスケールの差に驚かされました。

ホリディシーズンのディスプレイや街の雰囲気などはもちろんですが、それ以前に私が一番刺激されたのはなんといっても街の景観や建物等の建築物です。

視察で行ったチェルシーマーケットやインダストリーシティで同様に思いましたが、建物はそのままで内部を新しくする、最近の日本でも流行ってきましたが、リノベーション文化なんだなと感じました。
そのおかげで景観がそれぞれ暴れる事無く維持しつつも、扉を開けると中の設えが全く違う。という空間が生まれていると思いました。
日本では一度全てを壊しゼロから作る、スクラップ&ビルド方式が多い為、その時の時代の流行り建築で景観がバラバラな町づくりがほぼだと思います。きっと、この差なんだろうなと思いながら街中を散策しておりました。
これは余談ですが、ニューヨーク市立図書館に伺った所、外と中の建築も大変素晴らしいのですがそれと共に、グッズの展開がとてもお洒落で可愛く、センスあるもので非常に良いものでした。

今回視察で訪れた、郊外のショッピングモールは敷地の規模等は違えど、ほぼ日本のショッピングモールと大差ないなという感想です。
ブルーミングデイルズに関しては、思っていた以上に狭く、売場がどこも小さく感じる空間でした。人の多さもあった為より狭く感じたのかもしれません。
ですが、各店舗、棚置きの構成があまり見られなかったのが意外でした。
ラック構成にしている売場が多く、入口にむけたパワーテーブルがある位で、日本の百貨店にみられる棚什器はあまり存在を感じませんでした。
ブルーミングデイルズのウィンドウは、さすがだなという印象です。
また、ホリディシーズンだからでしょうが、上層階で催事スペースが大々的に開かれていたのも地域柄だなと思いました。

チェルシーマーケットは、横浜のレンガ倉庫を思い出しました。
きっと、ここを目指しているんだろうなという印象です。
他にもいろいろな場所と空間で「あぁ、これ日本で見た事ある」というものがちらほら目にしました。
そこから感じ取ったのは、日本で「かっこいい・おしゃれな空間」の基盤は大体国外の「普通」なのかもしれないということです。
その感覚はきっと、国外の人が日本の「和」に触れた時に思うことと同じなんだなと思いました。

4泊6日、実質滞在は3日間でしたが、とても内容の濃い一日一日を過ごさせて頂く事が出来ました。
ただ一つ言うならば、チェルシーマーケットやその他の訪問箇所の滞在時間が約1時間だった事もあり、もう少し時間を掛けられたらと思いました。

限られた時間ではありますが、研修ツアーということもあり、普段は接しない同業他社様との交流も出来、それぞれにとても良い刺激、発見になったと思います。

研修で培った感覚や知識、経験は今後の仕事の糧にし、視野を広げて行ければと思います。

投稿日時:2018-01-09