JAMDAブログ

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2006年12月20日

[  JAMDA 海外視察(ニューヨーク研修クリスマスディスプレイ)  ]

JAMDA 海外視察(ニューヨーク研修クリスマスディスプレイ)

今回七彩から、JAMDAの海外視察(ニューヨーク)に参加させて頂きました。期間にして6日間(12月1~6日)、実質は移動を除くと4日間と短い期間ではありましたが、海外経験の非常に少ない私にとってはドキドキの6日間でした。
ニューヨーク入りしたのは12月1日のお昼ごろで、この日の午後と2日目は団体行動で主にショッピングモール等を視察、3日目はフリー、4日目の午前中はブルーミングデールに公式訪問し、午後からフリー、5日目の12時頃の便で帰国、というようなスケジュールでした。

【マンハッタンのショッピングセンター】

サウス・ストリート・シーポート
イーストリバーに面したこの場所は船が交通手段だった18.19世紀にニューヨークの玄関口として賑わった港で、20世紀に入り陸上交通の発達に伴って港としては機能しなくなりましたが、1968年に再開発計画が始まり、1984年に工事が完成し現在のサウス・ストリート・シーポートが完成したそうです。サウス・ストリート・シーポートにはピア17というショッピングセンターがあり、レストランやショップが沢山入っていて若者や観光客で賑わっていました。日本でいうと神戸ハーバーランドのモザイクのような雰囲気のショッピングセンターでした。(ロケーションも)

ミート・パッキング・ディストリクト
その名のとおり生肉工場が多くあった地区で、一昔前は治安が悪いことで有名だったそうですが、今では話題のセレクトショップやカフェ、レストラン、バーなどが点在するおしゃれなエリアになったそうです。
生肉工場を利用して造られたショッピングセンター。
ここにもいろんなショップが入ってましたが、肉や食べ物の独特の匂いがしていました。

結構古いレンガ造りの建物がほとんどで、イメージ的には暗い感じなのですが、高級ブティックやレストランなどもあります。

【ニューヨーク郊外のショッピングセンター】

ガーデンステイツプラザ
NordstromとMACY’Sが基幹百貨店として出店していて、全米で13店舗しか出店していないアバクロ系のruehl no.925やabercrombi 、Abercrombi&Fitch、 HOLLISTERの4店舗が出店していました。中でもAbercrombi&Fitchの店内は、照明が暗めでいくつかの小部屋のように分かれていて、居間風の部屋があったりという感じで、しかも各売り場にはほとんど店員がいない(いてもどの人が店員か良く分らない感じ)のでお店という雰囲気とはちょっと違うイメージを感じました。私なんかは買い物をする時(特に服)等は店員に傍に来られると落ち着いて買い物が出来ないのですが、ここのショップは凄く落ち着いて商品を見ることが出来ました。結局このショップでほとんど時間を使い果たし、他は駆け足で見て回る事になってしまいました。
Abercrombi&Fitchのショップ前で写真を撮ろうとして怒られた瞬間です。ちょっと怖かったです。テロ以降かなり厳しいようで、どのお店もダメでした。

ウッドベリー・コモン・プレミアム・アウトレット
マンハッタンからバスで1時間ほど行った郊外にある世界最大規模のアウトレット。220のショップがあり、有名ブランドが格安で買えるとあって、観光客で賑わってました。日本人観光客も多く、場内アナウンスも日本語で放送されており、ここを訪れる日本人の多さを物語っていました。
とにかくとてつもない広さで、地図を見ながら計画的に回らないと回り切れません。

ザ・ウエストチェスター
この地域は比較的裕福な階級の人達が暮らしている地域だそうで、ここのショッピングセンターはそういう階級の人向けになっているような感じです。ここにはNordstromとNeiman Marcusとがはいっていますが、特にNeiman Marcusは高級ブランドですべて統一されていて上品な感じです。私なんかが行くと場違いのような感じでした。モールの中央ではステージが組まれていて、子供向けのサンタと一緒に写真をとるイベントが行われていました。こちらに来てショッピングセンター等をいくつか回りましたが,クリスマス装飾らしいものを見ていなかったで、こちらでもやはり日本と同じようなイベントがあるんだなと思い、少しほっとしました。でもさすがにサンタさんは本場のほうがリアルでした。(風貌など)

【クリスマス装飾】

グランドセントラル・ステーション
『THE GRAND CENTRAL KALEIDOSCOPE HOLDAY LIGHT SHOW』が駅舎の構内の広い空間で展開されていました。壁面や天井に映し出される映像と音の演出は圧巻です。

ロックフェラーセンター
展望台からの眺めです。かなりの寒さもこの夜景を見たら吹っ飛びました!

展望台から地上に降りたら11時を回ってましたが、まだ多くの人で賑わっていました。(まだスケートリンクの順番待ちをしている人もいました。)
天から雪がふ降って来るかのように、ロックフェラーのビルの壁面に投影された雪の結晶が上から降りてきます。

ツリーの向かい側5thアベニューを挟んで反対側にあるサックス・フィフス・アベニュー(デパート)。ここの壁面も雪の結晶の電飾が飾られ、夜の光と音による演出で見る人を楽しませてくれます。



【クリスマスショーウィンドウ】

サックス・フィフス・アベニュー
ここのウインドウは毎回物語風にディスプレイされるそうで大変人気のウインドウだそうで、ウインドウ前には順番待ちの鉄柵が取り付けられていて、人が多い時には順番待ちをして見るほどだそうです。

メーシーズ(1ブロックほどの巨大デパート)
ここのウインドウも物語風に展開されていて写真をとっている人も多く、大人から子供まで多くの人で賑わっていました。造作物もよく作りこまれていて、まるでテーマパークのようでした。ガラス面にはスイッチがあり、押すと動き出す仕掛けになっていました。



【公式訪問】

ブルーミングデール百貨店
ブルーミングデールのウインドウ。
ブルーミングデールでは毎年キーワード決めているそうで、今年は『celebrates』ということで、店内やウインドウにもロゴが見られます。

【フリータイム】

ニューヨーク自然史博物館
以前より造形職の立場として是非とも訪れたいと思っていた博物館だったので、今回ここに行ける事を非常に楽しみにしておりました。

写真などでしか見たことが無かったのですが、非常に大きな建物で驚きました。

大きな入り口を入ってすぐのホール(すごく高い天井高の)の中央に、アロサウルスと向かい合うようにバロサウルスが仁王立ちにそそり立っていてすごい迫力でした。このホールまではお金を払わずに入れるので、この標本はタダで見れます。

展示室は4階に分かれているのですが、新たにつくった建物とつながったりしていて迷路のようです。館内の地図を片手に回ったのですが、順路が良く分らずひょっとしたら全部見られてなかったかもしれません。 ここの展示で驚いたのはアフリカの動物や海洋動物、その他植物や土中の生物等の大型のジオラマ展示で、動植物の大自然の中での姿を非常にリアルに再現されていました。

大きさにして50cm~60cmぐらいでしょうか?蚊の拡大モデルです。非常にリアル!細かな体毛に至るまで再現されていて、まるで顕微鏡で見ているようです。

これは土中の小さな生物の拡大モデルです。土の中を良く見ると3~5mmくらいのダニがあちこちで確認できます。まるで『ウォーリーを探せ』のようです。この造形物の細かさは職人のこだわりでしょうか?

海洋生物エリア
ここの展示スペースもホール状になっていて、中央には名前は良く分らないですがひげ鯨の『シロナガスクジラ』でしょうか?30mぐらいの大きさのものが展示してありました。ホールのフロアーでは仰向けに寝てこの鯨を見上げている人が何人かいました。下から見るとかなりの迫力です。

古生物のエリア
写真では分りにくいですが、この人の足元はガラス張りになっていて、その下に首長竜の背骨が展示されているので、背骨の上を歩きながら見ていくことが出来ます。
博物館全体の展示の割合からすると、恐竜の展示に関しては、かなり期待していた(量的に)だけに少しだけ不満がのこりましたが、展示の仕方(入り口のバロサウルス等)は日本では見れないようなものだったので、本当に来てよかったと思います。おそらく所蔵している標本はかなりの量があるのだと思いますが・・・
ちなみに日本の恐竜博物館ですごいと思うのは、『福井県立恐竜博物館』です。一度行ったことがあるのですが、展示されてる標本の数がかなりありました。(レプリカが多いと思いますが・・・)期待せずに行っただけにかなり衝撃的でした。
その他動植物以外に民族学的なコーナー、宇宙や地球史など幅広く展示されているので、じっくり見ていくと丸1日はかるくかかりそうです。一つ残念なのが解説が英語なので分らなかった事でした。

ソーホー
ソーホーは昔は倉庫街だったそうで,そこをアーチストたちが使うようになり、今のおしゃれな店が集まる場所になっていったそうです。今では有名ブランドの出店も多く、どのお店も大勢の人で賑わっています。
その中で世界最大規模のユニクロが出店していました。ニューヨークではロゴはカタカナで『ユニクロ』と書かれていました。
店内は1階、中2階、2階とありかなり広いです。エントランスを入るとショーケースがあり、ユニクロの服を着たマネキンがずらりと並んでいました。商品自体もユニクロといえば“チープな服”というイメージが強いですが、ニューヨークでは“スタイリッシュな服”というイメージに感じました。


マネキンの手先にかばんをかけています。かばん屋サンです。前を通りがかった時に、どこかで見たような光景だなと思い思わず写真を撮りました。(我社の工場のマネキン手先ばかりを吊るしている壁

やはり6日間(実質は4日間)の海外研修はあっという間でした。今になって思えば『あの時こうしたらよかった』、『あそこに行けばよかった』などといろいろ思うことがあり、前もってもう少し向こうの事を勉強していけばよかったと後悔しています。今回いろんな業界の方とも一緒に時間を過ごし、いろいろお話も出来て本当に良かったです。(ツアー参加者全員とはいきませんでしたが・・・)こういう機会はなかなか無いと思いますので、これからも続けていってもらいたいと思います。最期に要望ですが、視察場所で、ショップなどの売り場を見るのも良いのですが、これからも私等のような技術部門の方の参加もあると思いますので、マネキンやその他造形物等を作っている所等の視察もおこなって頂けると良いのではと思いました。



(株)七彩 京都造形課
濵地 司

投稿日時:2006-12-20